育毛シャンプーの洗浄剤
育毛シャンプーを、配合されている洗浄剤(界面活性剤)別に分類すると、以下の5種類ほどに分けられます。
しかし、アミノ酸系の洗浄剤が7割ほどを占めており、次に一般的な高級アルコール系、それ以外はほとんどないので、実質的には2種類といってもいいでしょう。
・アミノ酸系
アミノ酸系の洗浄剤を主に配合しているのがアミノ酸系シャンプーです。洗浄力の強い高級アルコール系シャンプーに比べて、洗浄力がマイルドで、皮脂を取り過ぎず、保湿効果も優れているので、育毛シャンプーでは主流の洗浄剤となっています。ココイルグルタミン酸TEAやココイルメチルアラニンNaなど、成分名にアミノ酸の名称(グルタミンやアラニン)が入っていれば、それがアミノ酸系洗浄剤です。一般的にやや高価なことがデメリットです。
・高級アルコール系
高級アルコール系のシャンプーは、通常のシャンプーとしてはもっとも一般的で安価です。ドラッグストアやスーパーなどで売られている市販のシャンプーは、ほとんどのこのタイプです。しかし育毛シャンプーとしては、アミノ酸系の洗浄剤のほうがよく利用されています。高級アルコール系の洗浄剤は、洗浄力が強いのが特徴です。ラウリル硫酸塩類やラウレス硫酸塩類などがよく利用されています。
・石鹸系シャンプー
石鹸を洗浄剤とするシャンプーで、洗浄力はアミノ酸系より強く、高級アルコール系よりやや弱いという位置づけです。天然の油脂とアルカリ(苛性ソーダなど)を反応させるか、油脂から脂肪酸をとり出した後、アルカリを反応させて作ります。成分表で、石けん素地、石けん分、脂肪酸ナトリウム、脂肪酸カリウム、が主成分であれば石鹸シャンプーです。
・天然系シャンプー
植物の天然泡立ち成分をそのまま利用したシャンプーです。椿油などに多く含まれるサポニンや、大豆などに多く含まれるレシチンなどが、天然成分でありながら界面活性剤と同じような作用があります。
・石油系シャンプー
石油系の洗浄剤を使用しているシャンプーで、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸Naなどのアルキルベンゼン系陰イオン系界面活性剤や、α-オレフィンスルホン酸Naなどのオレフィン系陰イオン系界面活性剤が主な洗浄剤です。現在はシャンプーにほとんど利用されることはなく、高級アルコール系などに置き換わっています。