育毛シャンプーの配合成分
育毛シャンプーとは、髪の毛や頭皮の汚れを落とすシャンプーとしての成分だけでなく、頭皮の環境を整えたり、血行を良くするなどの育毛成分が入ったシャンプーのことです。
スカルプシャンプーも、育毛シャンプーと同義と思っていいでしょう。
育毛シャンプーには、以下のような育毛成分が配合されています。
・血行を促進する成分
イチョウエキスやセンブリエキスなどは、頭皮、毛根の血行を促進し、髪の毛に必要な栄養、酸素を供給します。
・毛母細胞を活性化する成分
ペンタデカン酸グリセリドやニコチン酸アミドなどは、毛母細胞の増殖を促進し、休止期の毛乳頭にエネルギーを与え活性化させます。
・頭皮の炎症を抑える成分
グリチルリチン酸2Kなどは、頭皮の炎症やアレルギーを抑え、頭皮環境を整えます。
・頭皮を殺菌する成分
イソプロピルメチルフェノール、ヒノキチオール、メントールなどは、頭皮の皮脂を栄養分として増殖する悪玉菌の繁殖を抑えます。
・頭皮を保湿する成分
トレハロース、ヒアルロン酸ナトリウム、グリセリンなどは、頭皮の乾燥を防ぎ保湿を保ちます。
その他、皮脂分泌を抑制する成分や、角質層を柔軟にする成分などが配合されています。
通常のシャンプーの配合成分
一般的なシャンプーに配合されている成分を解説します。
・洗浄剤(界面活性剤)
シャンプーの第一目的は髪や頭皮の汚れを落とすことですから、そのために陰イオン(または非イオンや両イオン)界面活性剤が配合されています。界面活性剤は水にも油にも親和性があり、水に溶けない皮脂や汚れを分子で包み込み、水に溶けるようにすることで、水で洗い流すことができるという優れた物質です。もっとも一般的な高級アルコール系、最近人気のアミノ酸系、そして石鹸系などの界面活性剤が主流です。
・目的成分
シャンプーの目的に応じて、その効果を出すために、さまざまな成分が配合されています。例えば、保湿成分、ダメージ補修成分、頭皮の環境を整える成分、フケを抑える成分、頭皮の血行を良くする成分、などです。
・コーティング剤
髪の皮(キューティクル)に吸着して、髪の摩擦を減らして指通りを良くしたり、髪のツヤを出したり、紫外線から保護したり、などの目的でコーティング剤が配合されています。シリコンや陽イオン界面活性剤がその例です。
・溶解補助剤
エタノール、プロピレングリコール、グリセリンなど、温度差などで粘性が変化したり結晶が析出したり、凍結したりするのを防ぐために添加されます。
・増粘剤
塩化ナトリウム、 塩化アンモニウム 硫酸ナトリウムなど、シャンプーの粘度を上げます。
・PH調整剤
クエン酸、グルコン酸、コハク酸、炭酸カリウムなど、シャンプーのPH(酸性・アルカリ性の程度)を適切に調整します。
・香料
植物性香料、動物性香料、合成香料など、シャンプーに香りをつけるものです。
・着色料
シャンプーの色を向上させるために着色料を配合する場合があります。パールのような光沢を見せる成分などもあります。
・防腐剤
パラベンやフェノキシエタノールなど、シャンプーが腐らないようにするものです。防腐剤に良いイメージを持っていないかもしれませんが、腐って細菌が繁殖したシャンプーを使ってしまうより全然安全です。
・酸化防止剤
BHTやトコフェロールなど、シャンプーの酸化や腐敗を防ぎます。